CVD [Cardiovascular Disease] CVDの日本人のエビデンス集まる

エキスパートドクターコメント

牧田 比呂仁先生医療法人社団憲仁会 牧田病院
理事長 院長
牧田 比呂仁先生
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HIJ-CREATEと喫煙

冠動脈疾患を合併する高血圧症例に対するカンデサルタンの効果を、日本人を対象にした研究であるHIJ-CREATE試験では、フォローアップ率が99.6%と極めて高い水準であることから質の高さが伺える。サブ解析にてACE阻害薬治療群に対してカンデサルタン群はCKDを有する患者群で26%有意に心血管イベントを減少させた。

高齢者に対し、誤嚥予防の目的でACE-Iを使用することがあるが、CKDを有する高齢者ではARBの心血管系イベント抑制効果に関するエビデンスは注目しなければならないと考えられた。カンデサルタンは、AT1受容体との親和性の高く、食事の影響の少ない降圧剤という観点からも、高齢者に使用しやすい製剤かもしれない。

我々は喫煙による肺疾患である慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の疫学調査を施行しており、COPDにおける日本人でのエビデンスの蓄積を行っている。HIJ-CREATE試験も日本人での高血圧の合併した冠動脈疾患患者を対象としたエビデンスとして重要と思われるが、残念なことに、カンデサルタン群、ACE-I群ともに40%近い喫煙者を有しており、薬物療法以前の問題として、単独で強力な危険因子である喫煙のコントロールが本邦で充分浸透していない実体が明らかとなっている。

近年、喫煙による肺疾患であるCOPDは全身への影響、特に心血管系イベントを増加させることも知られている。COPDの肺機能の低下を抑制する薬剤としてチオトロピウムが期待されており、日本人も含まれた成績として2008年11月に欧州にて発表されるが、現在、最も有効な治療が禁煙として知られていることから、冠動脈疾患の抑制の観点から、または、肺機能の維持の観点から、禁煙を重視したい。

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