![]() |
美田内科循環器科クリニック 院長 |
| 美田 晃章先生 |
日本では欧米に反して、RA系抑制薬としてACE阻害剤に比べ圧倒的にARBが使用されている。ACE阻害剤は冠動脈疾患についてのしっかりしたEBMがあるが、咳という副作用が強調されたためARBが咳のないACE阻害剤として、代用されていた感がある。その後ARBの臓器保護作用のEBMも様々報告されたが、BPLTTCの成績が出たのを契機に冠動脈疾患に対するACE阻害剤とARBの違いに関して、論争が行われている。
本年3月にONTARGET試験にて、テルミサルタンはラミプリルに対して非劣性であるとの報告がなされた。日本ではそれに先立ちバルサルタンをonすることにより、心血管イベント発症が有意に改善されるというJIKEI HERATが報告された。これらの報告はACE阻害剤に対して、ARBの非劣性ないしは優位性を示しているものと承知している。
今回のHIJ-CREATEおいては、当初の仮説すなわち「カンデサルタンをベース薬とした治療は、標準治療(非ARB)と比べて冠動脈疾患患者の心血管イベントを減少させる」は証明されなかったが、サブ解析にてACE阻害剤との比較において非劣性が証明され、またCASEーJと同様に新規糖尿病発症抑制効果と腎機能障害患者にてMACEにおけるより良い成績が報告された。
日本でARBがこのように多用されている根拠を、今後も日本から証明していく事を期待している。